KPTは取扱注意!経験者は語る。

スクラムマスターとして働き始めたのは4月1日、今日で一ヶ月が経ちました。
ちょっと私の話を少し。
 
ここで働き始めるまではスクラムマスターとしての経験はほぼありませんでした。そんな私を雇ってくれた会社、ありがとう。
それまではプロジェクトマネージャとして開発側にいたこともあれば、事業側にいて営業、マーケなんかのプロジェクトマネージメントや業務改善なんかをしてました。PMO的な。
 
当時の私の周りには楽しそうに仕事をしている人が少なかった。そして何よりも私が楽しくなかった。成長を感じられないし、「それ、やりたい事なんだっけ?」って毎日自分に聞いてました。もちろん答えはNO。
 
そんな中、担当している業務過多のチームが限界を迎えそうなのを目の当たりにしていました。
私にできるのは、業務改善と何か改善を加速させるいい方法を探し出してあげる事くらい。はじめやすくて効果的なものはないかと色々と探しているうちに、カイゼンジャーニーという本に出会いスクラムを知りました。
 
取り入れやすく一番効果のありそうだったふりかえりを週一で始めました。
そこで使っていたのがKPTです。
ただでさえ業務に追われているメンバーに30分もらって始めたふりかえり、途中までは改善点が見えてどうやるかを話し合って、と生産的な時間のように感じられました。しかし毎週やっているとPが積み重なり、積み重なっていく改善点をプロジェクトマネージャの私はがっつりトラッキングしようとして、チームを追い込みそうになっていました。
 
でも、ふと気づいたんです。
ふりかえりで得たいのは、積み重なってチームを圧倒してしまうような改善点の山ではなくて、「改善点を乗り越えていけばうちら最強のチームだよね!よし、やるか!」っていう「ポジティブな何か」だったということを。
 
それから、ふりかえりの時間はお菓子を用意し、感情を振り返るor雑談をすることにしました。チームに余裕が出てきたらKPTを行って一つだけ改善案だして試してを行ってました。
 
そのチームのメンバーと会社を辞めてからもご飯行ったりしています。
 
KPTは日本では「ふりかえり」と検索すると真っ先に出てきて始めやすいのが特徴です。
始めやすい反面、気をつけないとチームの視点を問題点にばかり向けてしまいがちです。
 
もし読んでくれている人の中で、KPTがうまく行っていない、ふりかえりの時間になるとチームの雰囲気が少し重いなんてことになっていたら是非、下記の点を気をつけてみてください。
・Pの数だけKを出す
・当たり前にうまく行っていることもKに出す
・弱点強化だけでなくうまく行っている要因分析もして自分たちの強みを知る
・チーム内で振り返りに対する期待値を確認する
・チームが疲弊している時は、KPTなんてせずにチョコ食べて雑談の時間にする
・積み重なっってしまうPは定期的にリセットする
・なんのために振り返りを始めたのかを思い出す
 
 
皆さんのKPTがチームの視線をいつもより15度くらい上げてくれることを祈っています!